発達障害と診断されたことはないけど、面白そうだったのでこんな本を読みました
- 作者: 借金玉
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2018/05/25
- メディア: 単行本
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巻末のサボテンとどくだみの例えは結構心に刺さりました。
周りの人間が『夏のどくだみみたいな速度で発達する』のに対し、自分は『玄関に放置しておいたサボテンが少しづつ大きくなる』感じ。わかる~。
ありのままの自分でいい、みたいな自己啓発本を読んだり、人から何度となく言われたりしてきたけど、いつもうまく飲み込めないというか、結局『自分は他人より劣っている』っていう事実を認めるのがしんどいなー、というところ止まりだった。
でも相手はドクダミで自分はサボテンなんだ、と考えると、同じステージに上がることの無謀さが理解しやすい。そもそも品種が違ったのか。そりゃしゃーないわ。いくら肥料やっても、サボテンがドクダミと同じスピードで伸びられるわけないわ。
今現状、とりあえず仕事があって配偶者がいて子供までいて、『人並みの暮らし』ができてる。多少しんどくはあるものの昔より生き易くなってる。それはつまり、サボテンが地道に成長してやっと花がさいたようなものだな。
スピードはドクダミに及ばずとも、ちゃんと成長している、ということをまず認めるべきなんだろう。
でもせっかく咲いた花だって、「一つ咲いたんだから二つ三ついやもっと咲くはずだ」と、自分のキャパ以上の無理をすればきっと枯れてしまう。
どくだみに生まれたかったー、って他人を羨んで僻んで生きていくより、サボテンのスピードでもより良く生きていけばいいじゃないか、とそういう事を納得するのに役立った1冊でした。